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水辺の風景

青々と水をたたえた湖、明るい広葉樹の森を流れるせせらぎ、穏やかな波が打ち寄せる海岸・・・
人は不思議と水辺に引き寄せられます。
今回は日本各地の水辺の風景を巡ります。
 
〜湖畔の音風景〜
多くの湖沼が点在する福島県裏磐梯。
ブナやミズナラに囲まれた湖畔の岸辺には静かな波が打ち寄せて、
鳥たちのさえずりや水面に飛び込む音、羽音までもがクリアに響いています。
時折聞こえる「ピュルル・・」という鳴き声は、カワセミの仲間のアカショウビン。
くちばしと体全体が鮮やかな赤色で、〈火の鳥〉の異名持つ個性的な鳥です。
 
〜渓流の音風景〜
北アルプス槍ヶ岳を源とする梓川の上流に広がる上高地。
初夏の登山道は樹々の柔らかな緑と爽やかな空気に包まれ、
梓川には澄みわたる冷たい水が透明な音をたてて流れています。
山肌を刻んで流れる渓流は、険しい岩場もあれば爽やかな緑の中を優しく流れる場所もあります。
流れる川の広さや形、水の量、勢い、石や砂の様子などなど・・様々な要素によって、川音は千差万別に変化します。
 
〜海の音風景〜
人が住む場所としては日本最南端の島、波照間島。
ニシ浜、ペー浜、ペムチ浜など白砂の美しい海岸線が続きます。
夕暮れ時、浜の後ろの草むらからは静か鳴く虫の声。
南の島の浜辺に打ち寄せる波音は、柔らかく軽い音でどこか温い感じがします。
 
人は水辺にたたずむ時、どこか安らいだ気分になります。
耳や肌、すべての感覚でみずみずしさを受け止めます。