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冬の森の音

枯葉を揺らす乾いた風の音、落葉や霜柱を踏みしめる音、野鳥の地鳴き・・・
冬の森は、冷たい空気の中に澄んだ音の世界が広がっています。
今回は、冬の森の音をお送りします。
 
まず初めにお送りするのは、南アルプスの麓・静岡県の奥大井に位置する寸又峡の音。
手つかずの自然が残り、四季折々の渓谷美を感じられる場所です。
紅葉シーズンを過ぎひっそりとした頃、渓流沿いの遊歩道を歩いていると、
キツツキのドラミングや、ニホンザルの鳴き声などなど
人々の賑わいの代わりに、様々な生き物たちの声が聞こえてきます。
時折、冷たい風が森に吹き抜け、木々を一斉に大きく揺らします。
ザワザワと木の葉の音に包まれ、森全体が鳴り始めます。
 
そして次にお送りするのは、とても珍しい音!
北海道東部の森の夜、風音の中から聞こえてくるシマフクロウの声です。
静かに一定のリズムで聞こえる声は、まるで一羽のように聞こえますが、
実は雌雄2羽で鳴き交わしています。
静まり返った極寒の森には彼らの声だけが響き、まるで森のヌシの言葉のよう。
畏怖の念さえ抱きます。
地面に積もった真っ白な雪が、月に照らされてキラキラと光っています。
 
冬の森は、賑やかな鳥のさえずりこそ少ないですが、
静けさに満ちた森ではちょっとした音もクリアに通って聞こえます。
微かな音に耳を澄まします。