マガジン

ウミガメの浜

沖縄や太平洋沿岸の砂浜に5月から7月にかけて産卵のために上陸するウミガメ。
真っ青に透き通った海中をゆったりと泳ぐ、美しい海の象徴のような存在です。
今回は、ウミガメが来る4つの浜の波音をお届けします。
 
「ニシ浜」
人が住む日本最南端の島、八重山諸島・波照間島。
透明度の高さで有名な「ニシ浜」は、テルマブルーとも称される美しい海の色です。
遠浅のビーチに打ち寄せる波は、比較的軽やかな音。
絶好のシュノーケリングスポットとしても有名で、水中でウミガメと出会うこともあります。
 
「永田いなか浜」
アカウミガメの世界有数の産卵地が屋久島の永田いなか浜。
青い空と海、花崗岩が砕けた白い砂浜が1kmほど続きます。
一見穏やかに見えますが、波の引きが強く、急に深くなります。
1回の波がゆったりしていて、低音が効いた波音です。
 
「渡連海岸」
サンゴの多い透明度の高い海に囲まれた奄美諸島・加計呂麻島。
ウミガメが産卵する浜が幾つもありますが、渡連海岸もその1つ。
重なり合い次々に押し寄せるテンポの速い波音。
 
「三保の松原」
最後は、羽衣伝説で知られる静岡県の三保の松原。
大きく重みのある波音で、低音から高音へ滑らかに変化します。
平成25年に世界文化遺産に登録された時、ちょうどその年の7月に海岸で、
絶滅危惧種のアカウミガメの産卵が4年ぶりに確認されたとのニュースが発表されました。
彼らも無事に孵化して、小さな身体でこの力強い波音の中に旅立って行ったのでしょうか・・・
 
ウミガメは孵化した後、広い海に旅立ちますが、厳しい海では無防備な子ガメを狙う捕食者は多く、
大人になるまで生き残れるのはほんの一握りです。
何年も広大な海を回遊して、再び生まれた浜に戻って産卵しますが、
それは地球の磁気を感じて場所が分かるためだと言われます。
ウミガメの長い旅路に想いを馳せます。